以前から「こんな前近代的なしきたりが残っているのか」と疑問を抱いていた制度がある。個人事業主らが金融機関から融資を受ける際などに求められる連帯保証人である。
親や兄弟など身内に頼まれたら断りにくい日本人。ひと昔前まで金融機関は借り主に対し、担保提供と同時に連帯保証人を求めるのが当たり前だった。関係者は相当数いるはずだ。
一度ハンコを押せば、借り主が死んだり、行方不明になった場合、融資と無関係でも借金の肩代わりをしなければならない。理不尽な縛りは時に借金苦の中小企業経営者を自殺に追い込み、有望な起業家の育成を妨げてきた。
“人質”のような制度がまかり通るはずがないと思っていたら、東日本大震災後に動きがあった。金融庁が昨年7月、事業資金融資の際、第三者の連帯保証人を原則取らないよう求める監督指針を施行した。今後は施行前の対応が課題になるだろうが、ひとまずは朗報である。
国内に投資先がなく、海外へ日本資産が逃げ、デフレが続く現実。金融機関の重要な役割は物的、人的担保にこだわって金を貸すのではなく、企業、個人の将来を評価して融資し、新ビジネスを生む手助けをすることではないか。ためるだけでなく、お金の使い方も学ばねばならない。「金融ムラ」のあしき慣行の見直しはその一歩といえる。 (田内建一)
連帯保証見直し 【経済部コラム「自由席」】
消費税10%でも、国債発行は増加…財務省試算
財務省には、名目経済成長率2%、3%、4%での試算、とそれぞれの%が3年、4年、5年ほど続けたらどのようになるかのシュミレーションをしてもらいたいものだ。そんなもの公表するわけないだろうけど(笑)4%成長率なら、デフレの解消、インフレ率が2%目標になるだろう。インフレなら弾性率は高くなり、税収はさらに増えることになる。財務省も政府の機関の一つなのだから、4%程の名目経済成長率の向上を目標とすると述べればいい。政府側もこれくらい述べさせるぐらいの官僚統制をしてほしいものだ。財務省が試算した2015年度までの国の歳出と歳入の見通しが明らかになった。
15年10月の消費税率10%への引き上げが実現しても新規国債発行額は45・4兆円となり、12年度予算案の新規国債発行額44・2兆円より増えてしまう。税収確保と一段の歳出削減が求められそうだ。
増税が実現した場合、15年度は歳出が社会保障の充実などで101・4兆円に膨らむ。歳入は56・0兆円となる見込みで、必要な新規国債発行額は45・4兆円になる。
試算は12年度一般会計予算案を基に、名目経済成長率の前提を1%台半ばとして計算した。
(2012年1月28日17時47分 読売新聞)
さらに突っ込めば、経済成長率の向上は、政府、日銀が管轄すること。そして、成長戦略は、産業政策を織り込んだものとはしないこと、あくまで経済政策は循環政策であって、どの産業を発掘するかなどいう神業産業政策など必要はなく、民間経済の自由化、規制を緩和していくことが基本である。その上で現状の基幹産業である輸出産業を振興させていけばたりることである。
欧州委は金融取引税導入を推進へ−英首相は「狂気の沙汰」と批判
1月27日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会は、英国が反対姿勢を強めている金融取引税の導入に全力で取り組む考えを示した。
欧州委のシェメタ委員(税制・関税同盟・会計検査・不正対策担当)は27日にブリュッセルでインタビューに応じ、「納税者には金融セクターに対して国家財政への公正な貢献を求める正当な権限がある」と述べ、「われわれはこの提案を推進し続ける。当局による影響評価を間違って解釈する人々には反論していく」と語った。
同委は域内全体での金融取引税導入を提案しており、年間570億ユーロ(約5兆7800億円)の税収を見込んでいる。提案書に添付した影響評価書によると、導入計画は長期的には国内総生産(GDP)を0.5%押し下げるという。
同税に反対論を唱える英国は、世界全体での導入がなければ効果がないと主張している。キャメロン英首相は26日、スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)年次総会で、各国政府による経済再生が難航する中で金融取引税を欧州全域で導入することを検討することでさえ「狂気の沙汰」だと述べた。
欧州危機拡大の昨夏、急速に資金引き揚げ 南欧や新興国から 国際決済銀統計
欧州のユーロ圏で信用不安が拡大した昨年夏、債務水準の高い国などから世界の主要行が融資や債券投資を着々と引き揚げていたことが、国際決済銀行(BIS)が26日公表した統計で分かった。リスクを敬遠した影響で中・東欧など新興国への融資も減った。債務危機による信用収縮が進み、実体経済に影響する負の連鎖が懸念される。
BISは2011年9月末時点で主要24カ国の金融機関が国境を越えて与信(融資と債券投資)をした残高を公表した。保証や担保分を差し引いた全体の与信残高は26兆1692億ドル(約2027兆円)と3カ月前の6月末に比べて2.7%減少。このうち欧州の銀行は、18兆1459億ドルで4.2%減った。
大部分が国債への投資とみられる各国の公的部門への与信額では、国別の差がはっきりする。ドイツの公的部門に対する与信額は7〜9月期に12.9%増えたが、8月上旬にかけて急速に信用不安が広がったイタリアは23.4%の大幅減。フランスも21.0%減と大きく落ち込んだほか、ギリシャは17.6%減、スペインも10.3%減った。
南欧諸国の国債を手放して最大の経済国ドイツへと乗り換えるなど、各行が「質への逃避」を進めた形跡がある。債務残高が抜きんでて高いが、現時点では安全資産とみなされる日本の公的部門への与信も16.2%増えた。
(ベルリン=菅野幹雄)
ポルトガル国債に売り圧力 ギリシャ不安が波及
日経【パリ=古谷茂久】ギリシャの財政再建難航のあおりを受け、ポルトガルに信用不安が広がっている。同国債(10年物)の利回りは27日も15%を超えた。ポルトガルは欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)の支援下にあり、金利高騰による直接の影響は少ない。だが債務危機がギリシャからイタリアやスペインに本格的に波及する兆しにもなりかねず、欧州は対応を迫られる。
27日の欧州債券市場ではポルトガル国債が売られ15%台前半で推移。同国のユーロ導入以来、最高水準が続いている。同様に債務危機に陥っているイタリア国債の利回りが6%前後、スペイン国債が同5%前後で推移しているのと比べても際だって高い。
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日、ポルトガル国債を「投機的水準」に格下げした。これに伴い、運用上同国債を保有できなくなったファンドなどが売り急いでいるとみられる。またギリシャでは政府と民間債権者による債務減免交渉が難航していることから、ポルトガルも追加支援が必要になるとの連想が市場で広がり、売り圧力となっている。
ただポルトガルの改革は、迷走するギリシャとは一線を画している。ポルトガルでは昨年6月、改革推進派の中道右派が政権をとり、緊縮策を積極導入。今月18日には政府と労使代表が、同国の成長を阻む最大の問題とされていた労働市場の抜本改革で合意した。EUとIMFによる調査団は21日、ポルトガルの再建について「構造改革は進捗している」などと評価した。 ガスパル財務相は19日、2011年の同国の財政赤字の対国内総生産(GDP)比は目標の5.9%を達成した見込みと表明。コエリョ首相は24日、EUとIMFによる780億ユーロ(約7兆8800億円)の金融支援について、追加や延長は必要ないとの認識を示した。首相はまた「いま欧州に必要なのはギリシャ問題の波及を防ぐ仕組みをつくることだ」などと訴えた。
ポルトガルの高金利が重大な問題を引き起こすとすれば、来年にも予定されるEUとIMFによる支援終了後だ。今年の資金繰りは国際社会からの金融支援でまかなわれるが、市場復帰が予定される来年以降は自力での資金調達を迫られる。13年9月には国債の大量償還を控えており、10%を超えるような高金利が続けば債務不履行(デフォルト)のリスクも浮上してくる。
リスボンの大統領府では24日、年金改革に反対する抗議活動があった。与党は超緊縮策を次々と実行しているが、市民の不満は徐々に高まりつつあり、政権基盤を揺るがしかねない。また主要輸出品である服飾や靴製品なども新興国の廉価品に押され振るわない。欧州向け輸出品の物流パイプになると期待されていたスペイン向け超高速鉄道の建設も凍結された。ポルトガルは財政再建を進めるとともに、経済成長を促すという難題も抱えている。
新興国通貨に買い戻し 相次ぐ金融緩和の効果期待
外国為替市場で、ブラジルやインドなど新興国の通貨が買われている。各国が進める金融緩和が、実体経済の下振れ懸念を和らげるとの期待が背景にある。緩和による景気回復の効果もみられはじめた。ただ、欧州不安が再燃すれば、新興国の景気回復期待を後退させる恐れもある。
東京市場では、年初から27日までにブラジルレアルの対ドル上昇率が約7%に達した。インドルピーの上昇率も同期間で7%を超えた。昨年末は欧州債務問題を背景に通貨安が進んだが、足元の欧州不安が一服。年始から大きく買い戻されている。
各国中央銀行による緩和姿勢が景気の下支え期待につながっている。ブラジル中央銀行は18日にも4度目の追加利下げを実施。インドでは24日、3年ぶりに預金準備率の引き下げを決定した。タイでも洪水被害による景気減速を警戒して連続利下げに踏み切った。
金融緩和は本来通貨安要因だが、景気が上向くとの見方から緩和後に通貨の上昇が進んだ。26日発表の昨年12月のブラジル失業率が過去最低になると、レアルは上昇が加速。「失業率の改善は金融緩和が一因」(国内証券)との見方もあり、通貨を買う動きが広がった。
市場では、さらなる緩和を見込む声も多く、今後も景気の回復期待が通貨の下値を支えそうだ。インドでは昨年12月の卸売物価指数が前年比で大幅に鈍化したことで、インド中銀が3月にも利下げに踏み切るとの見方が出ている。ブラジルでも世界経済の減速が国内景気に波及するのを抑えるため、「予防的」に追加利下げを実施すると織り込む向きが多い。
ただ、上昇が長続きしないとの見方も根強い。足元で一服している欧州不安が再燃すれば、新興国経済の減速懸念が再燃する恐れもある。「3月のギリシャ国債の大量償還に伴い、各国の景気回復期待が後退しかねなない」(野村証券の平山広太外国為替アナリスト)という。
サムスン電子、売上高過去最高に…スマホ好調
韓国のサムスン電子が27日発表した2011年12月期連結決算は、スマートフォン(高機能携帯電話)などの販売増で売上高が前期比6・7%増の165兆ウォン(約11兆円)と過去最高になった。
一方、本業のもうけを示す営業利益は6%減の16兆2500億ウォン(約1兆1200億円)と減益だった。
部門別の売上高では、世界的なスマートフォンやタブレット型端末の販売好調で、通信部門が前期比39%増の55兆5300億ウォンと大きく伸びた。半導体やパネル部門の売上高は市況悪化などで微減だった。
サムスンは12年の設備投資に25兆ウォン(約1兆7000億円)を投じる計画も打ち出した。半導体部門に15兆ウォン、次世代テレビに搭載する有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)を強化するパネル部門にも6兆6000億ウォンを振り向ける。
(2012年1月27日18時39分 読売新聞)
ジャカルタでデモ、日系200社が一時操業停止
【ジャカルタ=梁田真樹子】インドネシア・ジャカルタ近郊の工業団地で27日、最低賃金の引き上げを求める従業員による大規模デモが発生。
工業団地内の日系企業幹部によると、日系企業約200社が、一時操業を停止するなどの影響を受けた。
地元報道などによると、約1万5000人のデモ隊が工業団地を取り囲んだほか、ジャカルタとを結ぶ高速道路を占拠した。工業団地に入居する日系企業の幹部は、「業務を停止しないと襲撃するとデモ隊に脅されたため、午後から業務を止めた」と語った。
(2012年1月28日00時36分 読売新聞)




