「さらに、「米側に原因の究明をしてもらわないといけないし、二度とこういうことが起こらないということを、しっかり担保してもらう」と強調し、米側に原因究明と再発防止を要求していく方針を示した。
安倍氏はゼーリック米国務副長官と23日に会い、こうした日本側の方針を伝える考えだ。
また、昨年12月に輸入再開を決めた日本政府の判断については、「米国が『しっかり検査する。輸出条件を順守する』という(約束の)上での判断なので、間違っていない」とした。」
米検査官、日本向け基準認識せず…農務長官が謝罪
「BSE(牛海綿状脳症)対策で除去が義務付けられている牛の脊柱(せきちゅう)(背骨)が米国産牛肉から見つかった問題で、マイク・ジョハンズ米農務長官は20日、緊急記者会見し、混入は米国の検査官が、日本向けの輸出基準をよく知らなかったのが原因と認め、謝罪した。
米政府は日本の禁輸(輸入停止)の解除に向け、再発防止策を急ぐ方針だが、検査官が基準を知らないお粗末さに対する批判が高まりそうだ。
ジョハンズ農務長官は、米業者が対日輸出の禁止部位を出荷したことについて「農務省の担当検査官が違反に気付くべきだった」と検査の不備を認めた。
問題の牛の月齢は4か月半。日本は月齢20か月以下の牛について、脊柱などの特定危険部位を除いた上で輸入を認めていたが、「月齢30か月未満は安全」とする米国の基準では危険部位を取り除く必要はない。業者の従業員と検査官は、日米の基準の違いを十分認識していなかったと見られる。
同長官は、全米の食肉処理施設に配置された農務省検査官の再研修や、すべての輸出向け牛肉処理施設の追加検査などを行うと発表した。できる限り早期に日本政府に、調査結果や対策の実施状況を報告する方針だ。今回違反が見つかった業者の輸出許可は、すでに取り消したとしている。
昨年まで強硬に日本に輸入再開を迫っていた米側が全面的にミスを認め、再発防止に乗り出したのは、日本の消費者を刺激せず、再度の輸入停止を短期間にとどめたいためと見られる。
全米最大の食肉業界団体、米国食肉協会(AMI)のパトリック・ボイル会長は20日の記者会見で「問題の牛肉は米国内では食用が認められている」と強調し、「1施設による1回だけの出荷だけで、日本政府が米国産牛肉を全面的に輸入禁止とするのは支持できない」と述べている。
米農務省は、長官の会見に先立って出した声明で、輸出向け食肉施設に対する抜き打ち検査などの対応をとるとしている。しかし、米側の再発防止策が十分かどうかの見極めは難しい。日本の禁輸が長期化すれば、日米の摩擦が再燃する可能性もある。(ワシントン=広瀬英治)」
(2006年1月21日 読売新聞)



