「ロシアのフラトコフ首相は二日、北京入り。三、四日に温家宝首相、胡錦濤国家主席と会談する。フラトコフ首相には航空宇宙当局者らが同行しており、両国は長期的な連携を踏まえ、中国はロシアと共同で〇八−〇九年に火星探査計画の一環として探査ロケットや観測衛星を打ち上げ、データの共有化を図るという。
中国の伝説上の月の仙女にちなむ「嫦娥計画」では、ロシアの支援を得て、〇七年に月の探査衛星を打ち上げ、資源と地理的データを収集、一五年にはロボット探査、二〇年には有人着陸を目指すことになりそうだ。
ロシアとの協力は一九九四年にソユーズ宇宙船を中国が購入したことが契機で、中国が誇る有人飛行船「神舟6号」も基本はロシアの技術だ。
北京の西側軍事筋は、ロシアとの連携が、米国優位の宇宙開発にくさびを打ち込む効果を指摘した上で、(1)偵察衛星や戦略ミサイルの能力向上、ミサイル防衛システムへの対抗という面で効果がある(2)精密誘導兵器で利用される衛星利用測位システム(GPS)で協力関係を広げる−と指摘した。
中国にとりロシアは最大の兵器輸入国。双方は二〇一二年までの間に、ミサイルやレーザーなど新技術領域の共同研究、軍教育分野の交流拡大などで合意しているとされ、八月の大規模合同演習で協力を深めている。
中国は、米国がコソボ紛争など宇宙と地上の技術を駆使した戦争を「新軍事革命」(解放軍報)と呼び危機感を強めており、ロシアとの宇宙開発連携の動きの背景に米国が念頭にあるとみられる。」産経新聞 2005 11/3



