徒然流Blog

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ミツトヨと前社長ら4人を告発・東京税関、関税法違反で

大手精密測定機器メーカー、ミツトヨ(川崎市)の不正輸出事件で、東京税関は11日、核兵器開発などに転用可能な3次元測定機の性能を低く偽って輸出申告していたとして関税法違反(虚偽申告)容疑で、法人としての同社と前社長、手塚和作容疑者(67)ら4人=いずれも外為法違反容疑で警視庁が逮捕=を東京地検に告発した。

 東京税関によると、手塚容疑者らは2005年7月に3次元測定機3台をシンガポールの現地法人に輸出する際、性能を低く偽り、本来必要な経済産業相の個別輸出許可などが不要な製品と税関に申告した疑い。4人とも大筋で容疑を認めているという。 (21:00) nikkei


ミツトヨ不正輸出事件/10年以上前から性能偽装

 核開発に転用可能な精密機器がリビア、イランなどに流出したとされるミツトヨの不正輸出事件。警視庁公安部の調べで、十年以上前から性能を偽装し輸出していた疑いが強まった。輸出規制の限界が浮き彫りになり、イランの動向に神経をとがらせる米国にも波紋を広げた。

 ▽偽装

 「後ろ向きなんだよ。これでは(製品を)売らないための組織になってしまうんだよ」

 一九九三年、イラン向け輸出を当時の通産省に不許可にされた後、輸出先をチェックするため、ミツトヨ社内に設置した「輸出管理委員会」について、当時専務だった副会長高辻乗雄(たかつじ・のりお)容疑者(71)は吐き捨てるように話していたという。

 バブル崩壊のあおりで業績が悪化、国内の営業拠点の閉鎖やリストラが続いた九二―九三年ごろ、海外に販路を拡大する必要に迫られる中で起きた通産省による不許可決定だった。

 輸出管理委員会という「表の組織」をつくる裏側で、高辻容疑者らが中心となって、輸出審査時に性能を低く偽り、規制に該当しない製品として不正輸出する極秘プロジェクトが進められた。

 二十五日に記者会見した沼田智秀(ぬまた・としひで)会長(74)は、製品が核開発に利用された可能性を問われ「(三次元測定機は)皆さんが普段使う車などを造るためのもの。(核開発に)使われたかもしれないのは残念だ」と答えた。

 しかし、公安部が押収した四千台近くの測定機のデータのうち、九割以上がこの極秘プロジェクトで開発された改ざん用プログラムを使って偽装されていた。

 ▽限界

 経済産業省は輸出規制されている製品を輸出する企業には、審査項目として輸出先企業の事業概要の説明などを義務付けているほか、第三者に再移転する場合には輸出先企業から「(再移転の際には)輸出元の企業の了解を得る」とする誓約書を事前に取るよう要求している。しかし守られないことも多く、規制には限界があるのが実情だ。

 今年六月、安全保障と貿易管理をテーマとした経産省の作業グループでも「輸出先が(核開発などに関係のない)善意の企業でも、迂回(うかい)輸出されるリスクが残る」と指摘された。

 鈴木一人(すずき・かずと)筑波大助教授(国際政治経済学)は「輸出管理の難しさは商売上と安全保障上の利益が対立するところだ。企業に(輸出先企業の詳細な調査などの)輸出管理でのコスト負担を求める以上、政府も情報収集して企業に提供する必要がある」と話す。

 ▽懸念

 米有力紙ニューヨーク・タイムズは二十六日、「核関連機器の不正輸出を摘発」の見出しで、パキスタンの核科学者カーン博士の構築した「核の闇市場」を通じてリビアに三次元測定機が流出したことなどを伝えた。

 ブッシュ米政権は事件についてコメントしていないが、米政府当局者は「イランが核の平和利用を隠れみのに核兵器開発を推進している」とみており、同社製品がイランにも輸出された疑いがあると考えているのは間違いない。

 「テロとの戦い」を掲げるブッシュ政権にとって大量破壊兵器の拡散阻止は最優先課題だ。日本の最先端技術の流出に神経をとがらせ、捜査強化と情報提供の要請を強めるのは確実で、厳格な輸出規制履行を要求する圧力も高まるとみられる。

 警視庁幹部は、ミツトヨが米国にも現地法人を持っていることを危惧(きぐ)しており「米国の捜査当局も当然、興味を持っている。米国法人の輸出先を調べるのではないか」と話している。 東奥日報2006 8/26

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