徒然流Blog

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世界的な金融混乱回避

 米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、米保険最大手AIGにつなぎ融資を実施して救済することを決めた。前日に米大手証券リーマン・ブラザーズへの支援を拒否し、破綻(はたん)に追い込んだのと対照的な手法をとったのには、大きく二つの理由がある。

 AIGは米国、日本をはじめ世界130か国で個人から企業を対象に幅広い保険業務を手がけている。最大市場の米国では年金・退職金商品や損害保険などを販売している。破産すれば契約の解消などを通じて一般家計を直撃しかねない懸念があった。

 また、金融機関や機関投資家は、様々な金融技術を駆使することにより、損失が発生する危険性を極力抑えるように努めている。AIGはクレジット・デリバティブ(金融派生商品)と呼ばれる商品を大量に販売しており、この損失リスクの「最後の引き受け手」の一つとされる。破産して砦(とりで)が破れれば、世界中の金融取引に混乱を来す恐れもあった。

 ただ、ポールソン米財務長官は破綻したリーマンについて、「救済に公的資金を投入することは一度も考えなかった」と語った。これを受け、市場関係者の多くは、「米当局は民間の救済に乗り出さない」とのメッセージを感じ取っていた。

 今回の救済劇には「ダブルスタンダード(二重基準)」の不透明さを感じる向きも多い。金融市場の不安を増幅させないために、米政府・金融当局には十分な説明が求められる。(ワシントン 矢田俊彦)

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