2008年12月23日10時00分 / 提供:ゲンダイネット
ゲンダイネット
●18社が「黒字倒産」
マンション販売大手のダイア建設(東証2部)が経営破綻した。90年代のバブル崩壊で経営が傾き、産業再生機構入りして財務体質を強化したが、不動産市場の悪化で立ち行かなくなり、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は約300億円。今年倒産した上場企業はこれで34社に達した(上場廃止後1社含む)。過去にない猛スピードで戦後最多記録を更新している。
東京商工リサーチ情報部の橋本邦夫氏はこう言う。
「市況の悪さからいって、年内の企業倒産がこれで打ち止めになるとは思えません。来週も予断を許さない状況が続く。飛び石連休の狭間の22日と、仕事納めの26日は要注意です。そこを何とか乗り越えて年明けを迎えても、3月決算に向けてバタバタと倒れる企業が続出するとみられています」
ゾッとするのが、つぶれた34社のうち、半数を超える18社は「黒字倒産」に追い込まれているということ。つまり、金融機関による貸し渋りで“突然死”に追い込まれているのだ。
「金融機関が急激に審査を厳しくしたため、凄まじい勢いで黒字倒産が増えています。まずメガバンクが逃げ足を速め、地銀もそれにならう構図で、潮が引くように資金を引き揚げる。金融庁は新たな検査マニュアルを導入して基準を甘くしたから、これからは大丈夫だと言っていますが、現実は違う。金融機関が見ているのは顧客企業ではなくて金融庁ですから、一度引き上げた審査のハードルをオイソレと下げるわけがないのです」(前出の橋本氏)
倒産企業の主な取引先は別表の通りで、みずほ銀行14社、三菱東京UFJ銀行12社、三井住友銀行11社とメガバンク3社が圧倒的だ。死にかかった自分たちが「公的資金」で延命した過去は、忘却のかなたか。
◇社名/業種/主な取引銀行/負債額
◆グレース/建設/三井住友、関西ア/36億2700万円
◆レイコフ/不動産/関西ア、スター/107億7500万円
◆ニイウスコー/システム開発/三菱U、みずほC/408億円
◆アリサカ/アミューズメント施設/宮崎、鹿児島/213億3200万円
◆トスコ/繊維/りそな、みずほ/32億7300万円
◆スルガコーポレーション/不動産/みずほ、三菱U/620億円
◆真柄建設/建設/北國、北陸/348億円
◆エー・エス・アイ/システム開発/あおぞら、みずほ/9億1600万円
◆ゼファー/不動産/三井住友、みずほ/948億4800万円
◆キョーエイ産業/不動産建設/広島、山口/97億1400万円
◆三平建設/建設/りそな、三井住友/167億7400万円
◆アーバンコーポレイション/不動産/広島、みずほ/2558億3200万円
◆創建ホームズ/不動産/三井住友、三菱U/338億8900万円
◆トランスデジタル/システム開発/みずほ、りそな/26億4200万円
◆Human21/不動産/三井住友、みずほ/464億300万円
◆リプラス/不動産/三菱U、みずほ/325億7000万円
◆ジェネシス・テクノロジー/半導体テストハウス/三菱U、住友信/112億6400万円
◆プロデュース/ロボット製造/第四、三菱U/73億8400万円
◆シーズクリエイト/不動産/あおぞら、都民/114億4200万円
◆ランドコム/不動産/三菱U、三井住友/309億円
◆エルクリエイト/不動産/みずほ、りそな/60億6000万円
◆新井組/建設/三井住友、住友信/427億3700万円
◆ニューシティ・レジデンス投資法人/不動産投資法人/中央三井、三井住友/1123億6500万円
◆富士バイオメディックス/医薬品開発/埼玉りそな、みずほ/218億3000万円
◆井上工業/不動産建設/群馬、足利/115億6700万円
◆山崎建設/建設/三菱U、三井住友/200億円
◆ノエル/不動産/横浜、三菱U/414億円
◆ダイナシティ/不動産/みずほ、三菱U/520億7700万円
◆ディックスクロキ/不動産/西日本シ、福岡/181億3100万円
◆オリエンタル白石/PC建設/三井住友、みずほ/605億円
◆モリモト/不動産/みずほ、三井住友/1615億2000億円
◆太洋興業/土木商社/三菱U、農中/148億3300万円
◆松本建工/建設/北洋、みずほ/134億8900万円
◆ダイア建設/不動産/りそな、三菱U/300億円
(日刊ゲンダイ2008年12月20日掲載)



